患者 | 50代女性 |
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主訴 | 「前歯の歯石が気になるので取ってほしい」とご相談いただきました。 |
診断 | 拝見したところ、お口の中は、歯みがき不足が原因で増加する歯周病菌や虫歯菌を含む細菌のかたまり「歯垢」は少なめでしたが、下左右の前歯6本(中切歯/1番、側切歯/2番、犬歯/3番)の歯と歯の間、歯ぐきの境目には「歯石」が大量に付着していました。
歯石は歯垢が唾液の成分で石のように固まったもので、表面の細かいデコボコにはさらに歯垢がたまりやすく、増殖した細菌が歯ぐきの炎症を引き起こす「歯周病」の原因にもなります。 |
治療内容 | 患者様が希望されていた歯石の除去は、超音波振動と水の力で歯石を粉砕して取り除く「超音波スケーラー」を用いる方法を提案し、同意いただきました。 歯石の除去を開始したところ、冷たいものや少しの刺激で一時的にしみるような痛みを感じる「知覚過敏」の症状が見られたため、患者様の様子を確認しながら知覚過敏のある箇所では、水や機械の振動がない「手用スケーラー」を併用し歯石を除去していきました。 歯石除去後はなるべく歯石が付きにくくなるよう、歯石は歯垢が唾液の成分で固くなったものであること、下の前歯は舌の裏にある唾液が分泌される場所「舌下腺」に近いため歯石ができやすい部分であることをお伝えした上で、歯石のもとになる歯垢の除去方法を指導しています。 |
治療回数 | 1回 |
費用 | 保険診療内 |
治療後の状況 | 歯石がしっかり取れたことで、清潔感のある口元になりました。 患者様には「歯の裏側だけでなく表側にも歯石が付いていたので、きれいに取れてよかった」と大変お喜びいただきました。 現在は良好な状態を維持するため、定期的に通院いただき経過を観察しています。 |
治療のリスク | ・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回にわたる施術が必要となる場合があります ・治療が終わった後も、十分なセルフケアが必要です ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります |
クリニックより | 歯や歯ぐきの状態により、一時的に冷たいものや刺激で痛みを感じる「知覚過敏」が生じることがあるため、状況を見ながら超音波スケーラーや手用スケーラーを使い分けて無理のないよう施術します。 またなるべく歯石が付きにくくなるよう、歯みがき指導や歯石の成り立ちの説明を丁寧に行うよう努めています。 歯石でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。 |