皆さんこんにちは、歯科医師の瀬谷です。7月に入り暑さも本格的になってきましたね。室内でも熱中症になる場合はありますので、こまめな水分補給や体調にお気をつけ下さい。
ところで皆さんは「盲孔」ってご存知ですか?歯の裏側の解剖的な穴なのですが、上顎の側切歯(前から2番目の歯)に出現しやすいと言われています。下の写真の赤丸の部分ですね。
この側切歯は正面から十分見える歯ですが、盲孔が出現するのはこの歯の裏側であり、鏡を使ってもなかなかご自身で見ることは出来ず、舌で触ったとしても確認は困難です。
この穴に歯垢が溜まりやすく、歯ブラシも当てにくいため、虫歯になりやすい箇所となります。
また珍しいケースではありますが、もとの穴が深い場合、下のレントゲン画像の赤丸の部分のように軽い虫歯でもそのまま神経に直通してしまうことがあります。
このような場合、下の画像のように「フィステル」や「サイナストラクト」という歯肉にニキビのような膨らみができることがあります。この場合、神経を取り、根の中を掃除する治療が必要となってしまいます。
盲孔はご自身では気づきにくいものですので、定期検診にぜひいらしてください。