妊娠中に歯が痛くなってしまった患者様が緊急来院されました。
待合室でうずくまり、痛みに耐えている患者様をみると本当に辛くなります。
数時間前に総合病院を受診。麻酔をして少し歯を削ってもらったが、麻酔の効果がなくなると痛みが増え続ける状態。
もう少しで妊娠9ヶ月。
かなり昔に治療した歯が三日前から痛み出し、ズンズンと拍動するような痛みが夜中も続いていたそうです。特に食事の時や、会話とのきに歯と歯が接触するだけだ痛くて涙が止まらなくなり、どうしていいかわからなかったとのこと。
ほぼ三日ほどご飯も食べれず、眠れていないとの事。
本当に辛そうでした。
大きな病院で、X線写真を撮って歯科麻酔をして歯を削ってもらったことがわかりました。
歯の神経が極度に炎症を起こしたため歯の周りも炎症して痛みを感じていて、歯の神経を除去しないと痛み続ける可能性が示唆させました。また、辛い数日を過ごされたことを考えると処置後歯の痛みが和らぐ可能性があると考え歯の神経をとる治療を選択しました。
妊娠後期のため応急処置になる事。
歯の神経をとる性質上違和感が残る可能性。
歯に何かしらの問題が発見されて治療後の回復の見込みがない場合は歯を抜くこともあり得ます。
などの説明の上、本人の同意を得て再度痛みのある歯の周囲に歯科麻酔をしました。
痛みを感じない状態を確認。痛みが麻酔の効果で無くなったためホッとしている様子がうかがえました。
昔治療した詰め物を除去。内部の虫歯を除去すると神経まで感染していることがわかり根の治療を開始しました。
処置後前医から処方された痛み止めを服用。
再度注意事項など説明して終了しました。
応急処置から数日後の来院日にはかなり痛みがひき落ち着いたとのこと
ホッと胸を撫で下ろしました。
妊娠中の歯科治療は時期や体調でできる処置内容がことなります。
主治医に相談ください。