花粉も落ち着き、鼻声での診療から解放されつつある今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
本日のブログは、歯科の診療報酬についてお話させていただきます。
「みんなが気になるお金の話」ですね。
まず、前提としまして医科、歯科、薬剤は日本全国「保険治療」である限り料金は「決まって」います。
よく「同じ」と言われますが、これは違います。
この違いを説明していきますね。
歯科で言いますと、大きくないむし歯の治療に特殊なプラスチックを用いたCR充填という治療法があります。
この時に歯を削る時にかかる料金の算定基準は126点となっております。
この「点」は現在「1点=10円」で計算することになっております。
「1点=○円」は時代のお金の相場が動くときにかわります。
よく、「○○年前の1万円は今でいう10万円くらいの価値」等という表現があると思いますが、こういった時代ごとの金銭価値に合わせるための設定なのです。
そして、虫歯の大小ではなく、この治療法を選択した時点で日本全国どこでも一定の金額になるのです。
ここまでの話ですと、「やっぱり日本中どこでも同じ値段になるのでは?」と思われるかもしれません。それは正しくもあり、間違っています。治療の値段は変わらないのですが、病院の設備が整っているか、いないかで加算点数というものがあるためです。
例えば、当院ではAED等の救急蘇生の準備があります。また、大きな音がなりますが、お口の近くで削った粉塵が飛ばないようにする装置も導入してあります。
こういった設備投資を行い、より安全で安心できる医院を運営している場合、「月に一度、指定の点数」を追加、等することになります。
その為、実際に基準を満たしている医院では、広く浅くご負担いただくため、大体お一人あたり月に100-300円程度負担頂いております、この基準は6年ほど前から広がり、2年ごとの4月に改定があります。さらにその2年間の間でも、厚生労働省の基準や申請条件により途中で変わることもあります。
国のやる事なのに、かなりいい加減な感じもしますがこれが、「金額が同じでない」理由です。
当院も、より安全で安心できる医療サービスを提供できるように本年4月1日より始まった新基準を満たすべく、勉強会に参加、機材の購入等の対応を現在とっております。
後々申請が通りました後は、少しご負担が変わることになりますが当院の努力とそれを続けていくためのご理解をいただけると幸いです。