こんにちは
【我孫子駅徒歩3分 なかむら歯科】
歯科医師の瀬谷です
歯の表面に、白色や茶色をした部分を見かけることがありますが、これはむし歯ではありません。歯が生えた直後から見られる生まれつきの変色です。
これは「エナメル質形成不全症」といって、歯の表面のエナメル質が生まれつきうまく作られず、変色や欠けがみられる状態です。エナメル質は歯の表面を構成している人体で最も硬い部分ですが、これが作られる過程で先天的に障害を受けると表面がくぼんだり象牙質が露出したりしてしまいます。乳歯にも永久歯にも見られ、その部分は歯の質が弱くなっています。
障害が軽い場合には、エナメル質に限局性の白斑や着色があるだけですが、障害が強くなると、エナメル質の表面に不規則な欠損を生じ、エナメル質の大部分が形成されないこともあります。
では、「エナメル質形成不全症」の原因は何でしょうか?
エナメル質形成不全で注意しなければならないのは、むし歯になりやすいということです。エナメル質がない部分は象牙質がむき出しの状態になっていますが、象牙質は柔らかい組織のため、むし歯になりやすく進行も早いです。
ただもし、「エナメル質形成不全症」という診断を受けても適切に予防していけば大丈夫です。毎日の適切なブラッシングと、歯科医院での定期的な高濃度フッ素塗布で十分に予防可能です。すでに歯が欠けている場合は、むし歯になっていなくてもプラスチックなどをつめて治療することがあります。
心当たりのある方はぜひ歯科医院での定期的な検診とメインテナンスをお受けください。