こんにちは、なかむら歯科の瀬谷です。
梅雨に入り天気の安定しない日々が続いていますね。気温の変化が激しいので皆さん体調にはお気をつけください。
今回は歯周病が全身に及ぼす影響についてお話ししたいと思います。
歯周病は歯を支える歯肉や骨が壊されていく病気です。原因となるのは、歯垢と呼ばれる細菌の塊やPg菌といった歯周病菌です。
細菌が歯肉に攻撃を仕掛けて身体の中に侵入しようとするのに対し、身体は細菌をやっつけて侵入を抑えようと攻撃します。これが、歯周病の始まりで、歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状が出てきます。
歯周病が重症化すると、歯周病菌や炎症性物質が血流に乗って、血管を塞いでしまうことがあります。そのため心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高くなります。
血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療は重要です。
また歯周病が糖尿病に悪影響を与えることは、すでに科学的に証明されています。
歯周病によって血液中に乗った炎症性物質などが、インスリンの効果を弱めてしまうのです。
逆に、糖尿病を患っていると末梢の血管にまで酸素や栄養が行き渡らなくなるなどの理由から、歯周病が悪化することもわかっています。
つまり、歯周病と糖尿病というのは、負の相互作用をもたらしてしまう病気なのです。
このように、歯周病が重症化すると、極めて重篤な全身疾患を引き起こすことがありますので注意しましょう。
歯周病は予防が重要なのでぜひ定期的な検診をお受けください。